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CP+とは何か——世界最大級のカメラ・映像機器展示会(1)

産業分析
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CP+とは何か(1)

※Adobe Firefly 及び Google Geminiを用いて生成したイメージ画像です。

もしあなたが海外のカメラアクセサリーメーカーや販社に勤めていて、「日本市場に入りたい」「アジアでのプレゼンスを高めたい」と考えているなら、まず知るべきイベントがある。それがCP+(シーピープラス)だ。 世界で最後に残った大規模なカメラ・写真映像の国際展示会であり、毎年2月末〜3月初頭に横浜で開催される。入場無料、事前登録制。2026年2月26日〜3月1日に開催されたCP+2026では、過去最大の149社(うち45社が初出展)が出展し、会場来場者は 58,924人(前年比+5.6%、過去最多)を記録した。前年のCP+2025ではオンライン参加者が426,134人、ページビューが約245万PVに達しており、物理的な会場の外にも大きなリーチを持つイベントである。

ご案内:この記事は国外向け記事の日本語版です。そのため外国の方に向けた内容となっています。

CP+の正式名称と主催者

CP+の正式名称は 「Camera & Photo Imaging Show」 である。「CP」は「Camera」と「Photo」の頭文字、「+」はそれ以上の広がり——映像、編集ツール、ドローン、ストレージなど——を象徴している。

主催は 一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA: Camera & Imaging Products Association) 。CIPAは日本のカメラメーカーの業界団体で、キヤノン、ニコン、ソニー、富士フイルム、パナソニック(LUMIX)、OMデジタルソリューションズなどが会員企業である。つまりCP+は、世界のカメラ産業の中枢を担う日本メーカーが自ら主催する展示会であり、単なるトレードショーではなく日本の写真・映像文化の発信拠点としての意味合いも持つ。

後援には 経済産業省、観光庁、神奈川県、横浜市、日本貿易振興機構(JETRO) が名を連ねている。国と自治体がバックアップする、公的な性格の強いイベントである。

「世界のワールドプレミアショー」とは

CP+は自らを 「カメラと写真映像のワールドプレミアショー」 と位置づけている。そしてその肩書きは、いまや誇張ではない。

かつて写真業界には3つの大きな国際展示会があった。

  • Photokina(フォトキナ):ドイツ・ケルンで1950年から開催されていた世界最大の写真見本市。2018年を最後に事実上消滅した。
  • PMA Show:アメリカで開催されていた写真業界の展示会。こちらも2012年を最後に単独開催を終了した。
  • CP+:2010年に日本で誕生。

PhotokinaとPMA Showが相次いで姿を消した結果、CP+は世界で唯一残った大規模な写真・映像機器の国際展示会という地位を獲得した。Digital Photography Reviewは2025年のCP+について「It finally felt like the camera industry got its mojo back(カメラ業界がようやく勢いを取り戻した)」と評し、PetaPixelは「Japan’s CP+ show is the last remaining major international photography exposition, taking the mantle from Photokina(日本のCP+ショーは、Photokinaから衣鉢を継いだ、最後に残った大規模な国際写真展示会である)」と報じた。

4つのコンセプト

CIPAが掲げるCP+の基本コンセプトは以下の4つである。

  1. 総合展示会 ——消費者とビジネスの両方を対象とした、カメラ・映像の総合的な展示会として写真映像産業の活性化を図る。
  2. 日本からの情報発信 ——最先端の製品・技術情報を日本から世界へ発信し、アジアをはじめとする世界各地でカメラ・映像ビジネスを推進する。
  3. 「撮る・見る・つながる」 ——映像のさまざまな側面に焦点を当てたイベントを通じて、映像の楽しさを提供する。
  4. 写真映像文化 ——国際都市・横浜と連携し、写真映像文化の発信と発展に貢献する。

注目すべきは第2のコンセプト、「日本から世界への情報発信」 である。CP+は単に日本の国内イベントではなく、最初から国際的な情報発信を意識して設計されている。海外の出展社にとっては、日本のユーザーに直接アプローチできるだけでなく、世界に向けて新製品を発表するプラットフォームでもあるのだ。

実際に、CP+には 「ワールドプレミア」制度 がある。1月1日以降に発表され、発売予定の製品は「ワールドプレミア」としてCP+でお披露目できる。2025年には69製品がワールドプレミアとして認定された。

ハイブリッド開催——会場とオンラインの二本柱

CP+は2023年の会場復帰以降、オンサイト(会場)とオンラインのハイブリッド形式で開催されている。

  • オンサイト:パシフィコ横浜の展示ホールを使用。4日間の開催で、初日午前はプレス・VIP向け、午後から一般公開。
  • オンライン:公式ウェブサイト上で各出展社のコンテンツ、セミナー動画、製品情報を無料で公開。会期終了後もアーカイブ期間が設けられる。

2025年実績では、オンラインの参加者は 426,134人、ページビューは 約245万PV に達した。物理的に横浜に来られない海外のバイヤーやメディアにとっても、オンラインでの情報収集が可能である。

入場は無料——事前登録制

CP+の入場料は 無料 である。ただし 事前のウェブ登録が必要 だ。登録は公式サイト(cpplus.jp)から行う。

出展社にとってこの「無料入場」は重要な意味を持つ。来場者にとっての心理的ハードルが低いため、カジュアルな来場者——いわゆる「冷やかし」客——も多いが、それは同時に潜在的な新規顧客との接点が広いことを意味する。後述するが、来場者の約65%は「趣味として写真を撮る人」であり、約7%がプロフェッショナルフォトグラファーである。

フランスとの連携——ZOOMS共同写真展

CP+はフランスのSalon de la Photo(サロン・ドゥ・ラ・フォト)と提携しており、ZOOMS(ズームス) と呼ばれる共同写真展を2015年から実施している。日本の若手写真家を国際舞台に送り出す「ZOOMS JAPAN」とフランスの「Les Zooms」の受賞作品を会場で展示し、日仏の写真文化交流を促進している。

このような文化的な取り組みは、CP+が単なる商業展示会にとどまらず、写真文化そのものの発展を目指すイベントであることを示している。

まとめ——CP+は「日本市場への入口」である

CP+を一言で表すなら、「日本市場への入口」 だ。

世界最大のカメラメーカーが集結する日本で、最新の製品が発表され、プロからアマチュアまでの写真ファンが集まり、メディアが取材し、バイヤーが情報を収集する。海外の企業にとって、CP+に出展することは日本のユーザーに自社を知ってもらう最も効率的な方法のひとつである。

次章では、CP+がどのようにして誕生し、なぜ「世界唯一」の地位を手にしたのかを振り返る。


CP+(シーピープラス)とは何か——日本国外のカメラ・映像関連企業が知るべきこと

  1. CP+とは何か——世界最大級のカメラ・映像機器展示会
  2. CP+の歴史——2010年の誕生から世界唯一の写真展示会へ
  3. 会場・パシフィコ横浜と空港からのアクセスガイド
  4. 横浜みなとみらいの治安と宿泊施設ガイド
  5. 出展社数と入場者数の推移——数字で見るCP+の成長
  6. 出展社の傾向——取り扱いジャンルと出展国の変化
  7. 日本市場で受け入れられる企業の特徴、言語対応、そして出展のメリット

典拠

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