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「レンズ交換式カメラ」の定義が変わる——スマートフォン・ドローン・アクションカメラとの境界 | カメラ覇権の地殻変動——日本メーカー独占の終わりは来るのか(3)

産業分析
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カメラ覇権の地殻変動——日本メーカー独占の終わりは来るのか(3)

※Google Geminiにより生成したイメージ画像です。

3-1. スマートフォンに交換レンズを付ける時代

2025年2月末、スペイン・バルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC)2025の会場で、カメラ業界の常識を揺さぶるコンセプトデバイスが相次いで発表された。

中国のスマートフォンメーカーXiaomi(小米)が披露した「Xiaomi Modular Optical System」は、マイクロフォーサーズ(M4/3)サイズのイメージセンサーを内蔵した35mm f/1.4相当のプライムレンズユニットを、磁石でスマートフォン本体に装着するというコンセプトだった。レンズとスマートフォンの間のデータ転送には、独自の光通信技術「Xiaomi LaserLink Communication」を採用し、最大10Gbpsの転送速度でロスレスRAWデータをリアルタイムに処理できるとされた。WIREDの記者Simon Hillは、このデバイスを「Xiaomiのカメラバンプを殺す計画」と評した。

同じMWC 2025の会場では、やはり中国のRealmeが「Interchangeable Lens Concept」と呼ばれるプロトタイプを展示していた。こちらはさらに大胆なアプローチで、スマートフォン背面にソニー製カスタム1インチ(Type 1、13.2×8.8mm)センサーをガラスカバーで保護した状態で露出させ、その上にLeica Mマウントアダプターを装着することで、ライカMマウントレンズを直接取り付けられるという設計だった。PetaPixelの報道によれば、Leicaはこのプロジェクトに関与しておらず、Realmeがマウントのサイズと焦点距離の汎用性からMマウントを独自に採用したという。電気接点がないためオートフォーカスは使えず、マニュアルフォーカス専用だが、73mmと234mmの2本のレンズが試作されていた。

注目すべきは、Xiaomiがこの方向性を模索したのはMWC 2025が初めてではないということだ。2022年にはXiaomi 12S Ultraをベースに、1インチセンサーとLeica Mマウントを組み合わせた実験的なプロトタイプが公開されている。そしてMWC 2025の発表から約1年後、2026年初頭にはXiaomi Modular Optical Systemが量産化に向けて動き出しているという報道がDigital Chat Stationなどから出てきた。ラボの実験が市販製品になる日が近づいているのだ。

さらにXiaomiは、よりカジュアルな形でもスマートフォンとカメラの融合を推進している。2025年発売のXiaomi 15 Ultraには、「Photography Kit」と呼ばれるアクセサリーが用意された。高品質なカメラグリップとして機能する保護ケースに加え、67mmフィルターアダプターリングが付属し、NDフィルターやCPL(偏光)フィルターなど、従来の一眼カメラ用67mm径フィルターをスマートフォンに装着できるようになっている。これは「交換レンズ」ではないが、プロカメラマンが日常的に使うアクセサリーの世界をスマートフォンに持ち込む試みだ。

これらの動きを見て、既視感を覚える読者もいるだろう。ソニーは2013年に「QXシリーズ」と呼ばれるレンズスタイルカメラを発売している。DSC-QX100は1インチセンサーとCarl Zeiss Vario-Sonnar T*レンズを搭載し、Wi-Fiでスマートフォンに接続してファインダーとして使うという製品だった。QX1に至ってはEマウントレンズの交換にも対応した。しかしQXシリーズは商業的には成功せず、2016年頃には事実上ディスコンとなった。当時のスマートフォンのプロセッサ性能とAI処理能力では、ソニーが目指した「スマートフォンをカメラの頭脳にする」というコンセプトを十分に実現できなかったのだ。

2025年の状況はまったく異なる。スマートフォンのAIチップは飛躍的に進化し、コンピュテーショナルフォトグラフィの処理能力は10年前とは比較にならない。Xiaomiが光通信で10Gbpsのデータ転送を実現できるのも、スマートフォン側でリアルタイムにRAWデータを処理する演算能力があるからだ。ソニーのQXシリーズが「早すぎた」のだとすれば、Xiaomiの挑戦は「ちょうどよい時期」なのかもしれない。

この動きが示唆するのは、「レンズ交換式カメラ」という概念の定義そのものが揺らぎ始めているということだ。従来、レンズ交換式カメラとは、Canon EOS R5やSony α7シリーズのような専用ボディにレンズマウントを備えた機器を指す言葉だった。しかしXiaomiやRealmeの試みが商品化されれば、スマートフォンが「レンズ交換式カメラ」の一形態になる。その時、CIPAの統計に基づいて「日本メーカーがレンズ交換式カメラ市場の100%を占有している」と言い続けることに、どれだけの意味があるのだろうか。

3-2. スマートフォンカメラの驚異的進化——もう一つのカメラ産業

スマートフォンのカメラ性能は、この10年で驚異的な進化を遂げた。かつて「メモ代わり」「SNS用」と見なされていたスマートフォンカメラは、いまやプロフェッショナルの映像制作ワークフローに組み込まれるまでに成熟している。

その進化を象徴するのが、大型センサーの搭載だ。2021年にソニーが発売したXperia PRO-Iは、コンパクトデジタルカメラRX100シリーズと同じ1インチ(Type 1)センサーを搭載した世界初のスマートフォンとして注目を集めた(ただし、DPReviewが指摘したように、実際にはセンサー全面の約60%しか使用しておらず、実効的には1/1.31インチ相当だった)。その後、Xiaomi 14 Ultraは1インチセンサーをフル活用する形で搭載し、f/1.6〜f/4.0の可変絞りを備えたLeica VARIO-SUMMILUX光学系と組み合わせることで、4眼50MPカメラシステムを構築した。DXOMARKのテストで149点という高得点を獲得し、スマートフォンカメラの画質がコンパクトデジタルカメラを明確に超えたことを証明した。

センサーの大型化と並行して、スマートフォンメーカーと老舗カメラ・光学メーカーのブランド提携が加速している。この提携の構図を整理すると、カメラ産業の覇権構造が見えてくる。

Xiaomi × Leica——2022年に共同エンジニアリングパートナーシップを締結。最初の成果物はXiaomi 12S Ultraで、Leicaがカスタムチューニングした8枚構成プロフェッショナル光学レンズと、「Leica Authentic」「Leica Vibrant」の2つのカラープロファイルを提供した。2026年にはXiaomi 17シリーズで提携を深化させ、Leica UltraPure光学レンズ処理と1インチウルトラダイナミックカメラ、200MP 75-100mm光学ズーム望遠カメラを共同開発している。さらに「Leica Leitzphone powered by Xiaomi」という、Leicaブランドを冠したスマートフォンまで登場した。

vivo × ZEISS——2020年にグローバルイメージング戦略パートナーシップを開始。vivoのXシリーズにZEISS T*コーティングレンズ、ZEISSボケポートレートモードなどを搭載した。2025年8月にはパートナーシップを5年契約で更新・拡大し、スマートフォン以外のイメージング分野にも協業を広げると発表。ZEISSの公式発表によれば、共同開発された技術は世界中で2,200万人以上のユーザーに届いているという。

OnePlus × Hasselblad——2021年3月に3年間のパートナーシップを発表し、OnePlus 9シリーズから「Hasselblad Camera for Mobile」を搭載。カラーチューニングとセンサーキャリブレーションを共同で行い、OnePlusは今後3年間で1億5,000万ドル以上をモバイルイメージング能力の構築に投資すると宣言した。しかし2025年秋、OnePlus 15の発表とともにHasselbladとの提携終了が明らかになった。OnePlusは自社開発の「DetailMax Engine」に移行し、より自律的なカメラ開発体制に切り替えた。

これらの提携で注目すべきは、いずれも中国のスマートフォンメーカーが欧州の名門光学・カメラブランドと組んでいるという構図だ。Leica(ドイツ)、ZEISS(ドイツ)、Hasselblad(スウェーデン、ただしDJI傘下で実質的に中国資本)——欧州のカメラ技術が、日本のカメラメーカーではなく、中国のスマートフォンメーカーのもとで新たな展開を遂げているのだ。

そしてスマートフォンカメラの進化は、動画撮影の領域でも著しい。iPhone 16 ProはApple ProRes LogおよびProRes HDRでの動画撮影に対応し、外部SSD接続時には4K/120fpsでのProRes記録が可能になった。これはプロの映像制作ワークフローに直接組み込めるスペックだ。Apple Log撮影とACES(Academy Color Encoding System)ワークフローを使えば、iPhoneで撮影した映像を専用シネマカメラの映像にシームレスに混ぜることができる。

スマートフォンカメラの進化が最も劇的な影響を与えたのは、コンパクトデジタルカメラ市場だった。CIPAの統計によれば、コンパクトデジタルカメラ(レンズ一体型カメラ)の出荷台数は2008年に約1億1,000万台でピークを迎えた後、スマートフォンの普及とともに急落し、2022年には約170万台にまで落ち込んだ。ピーク時のわずか1.5%だ。これは産業史上でも稀に見る壊滅的な市場消滅であり、スマートフォンカメラが「十分に良い」品質に達した瞬間、専用機は存在理由を失うことを証明した。

2025年にはコンパクトカメラの出荷が約244万台にまで回復したが、これはレトロブームやVlog需要に支えられた一時的な復調であり、ピーク時の2%程度にすぎない。レンズ交換式カメラはコンパクトカメラほどの壊滅は免れているが、CIPAデータによれば2025年のミラーレスカメラ出荷は約631万台で、2012年のレンズ交換式カメラ全体のピーク時と比較すれば大幅に縮小している。

次に消滅するのは何か——あるいは「消滅」ではなく「融合」が起きるのか。それが本章の問いである。

3-3. DJIのドローン+カメラ統合戦略——「空のカメラメーカー」から「全方位カメラ企業」へ

中国・深圳に本社を置くDJI(大疆創新科技)は、もはや「ドローンメーカー」という呼称では収まらない存在になっている。同社はドローン、地上用シネマカメラ、ジンバルカメラ、アクションカメラという4つのカテゴリーにまたがる製品群を展開し、事実上の「全方位カメラ企業」として振る舞っている。

空の覇者——DJI Inspire 3

DJIのプロフェッショナル向けドローンの頂点に位置するInspire 3は、Zenmuse X9-8Kカメラを搭載し、フルフレーム8K/25fps CinemaDNG、8K/75fps Apple ProRes RAWでの内部記録に対応する。センサーは4,500万画素のフルフレームで、4K記録は8Kからのオーバーサンプリングにより高精細な映像を実現する。O3 Pro映像伝送システムは最大15kmの伝送距離と1080p/60fpsのライブフィードを提供し、RTK(リアルタイムキネマティック)測位によるセンチメートル級の精度で飛行の安定性を確保する。360度パンとチルトブースト構成により、上方80度の撮影も可能だ。

PetaPixelのレビューでは「真のプロレベルドローン」と評価されたが、価格もプロレベルで、Zenmuse X9-8Kカメラ込みの標準構成で16,499ドルからとなっている。映画やテレビの撮影現場ではすでに標準的な機材となっており、ハリウッドの制作現場でDJI Inspire 3の映像を目にしない日はないと言っても過言ではない。

地上の野望——DJI Ronin 4Dシリーズ

第2章でも触れたDJI Ronin 4Dは、DJIがドローンの技術を地上用シネマカメラに転用した野心的な製品だ。フルフレーム6K/8Kシネマティックイメージング、世界初の内蔵4軸スタビライゼーション、LiDARフォーカシングシステム、そして20,000フィートの映像伝送を一つのボディに統合した。

6K Comboの価格は4,999ドルからで、これはARRI ALEXAやRED V-RAPTORと比較すれば破格だ。LiDAR(Light Detection And Ranging)フォーカシングシステムは、最大43,200の測距ポイントを33フィート(約10m)の範囲で使用し、暗所でも優れたフォーカス性能を発揮する。DJI独自のDL-Mountレンズだけでなく、マウントアダプターを介してSony Eマウントレンズでもオートフォーカスが可能だ。

8Kモデルでは、Zenmuse X9-8Kセンサーがネイティブ17:9アスペクト比、36mm×19mmのフルフレームサイズで、デュアルネイティブISOは320/1600(DR拡張オフ)、800/4000(DR拡張オン)に対応する。DJI Flexシステムを使えば、カメラボディとレンズ/センサー/3軸ジンバルを最大2メートル分離でき、リモートヘッドとしても、軽量ハンドヘルド運用としても柔軟に対応できる。

DSLR Video ShooterのCaleb Pikeは、レビューの短所欄に「他のカメラが使えなくなる」(Ruins other cameras after use)と冗談交じりに書いた。それほどまでに、スタビライゼーションとフォーカシングの体験は革命的だったということだ。

ポケットの中の映像革命——DJI Osmo Pocket 3

DJIのカメラ戦略の幅広さを象徴するのが、2023年に発売されたOsmo Pocket 3だ。1インチCMOSセンサー、4K/120fps撮影、3軸メカニカルスタビライゼーション、2インチ回転式タッチスクリーンを、わずか179gのボディに凝縮した。10-bit D-Log MとHLGに対応し、プロフェッショナルレベルの色彩柔軟性を備える。価格は499ドルからで、Creator Comboは629ドル。

Osmo Pocket 3は、「スマートフォンのカメラでは物足りないが、本格的なシネマカメラは大げさ」という広大な中間市場を狙っている。Vlogger、YouTuber、ドキュメンタリー制作者にとって、このカテゴリーのカメラは日本メーカーのミラーレスカメラの直接的な競合となりつつある。

DJIの戦略的意味

DJIの恐ろしさは、単にカメラを作っているということではなく、カメラ技術の根幹——センサー制御、画像処理、スタビライゼーション、オートフォーカス、無線伝送——を自社で垂直統合していることにある。推定年間売上高は約35億ドル(2024年)で、R&D投資は売上の約15%、約5億2,500万ドルとされる。この研究開発費は、日本のカメラメーカー各社の研究開発費を上回る規模であり、DJIが「カメラメーカー」として本格参入した場合のインパクトは計り知れない。

ドローン撮影が映画、CM、不動産、報道で標準となった今、DJIの映像はあらゆるメディアに浸透している。CIPAの統計はDJIを「カメラメーカー」として計上していないが、プロの映像制作者にとってDJIはすでに「最も頻繁に使うカメラブランドの一つ」なのだ。

3-4. アクションカメラ・360度カメラの領域——中国勢が塗り替えた市場地図

「プロフェッショナルな映像を撮る機器」の定義が広がっていることを最も端的に示すのが、アクションカメラ市場の激変だ。

GoProの栄光と凋落

アクションカメラというカテゴリーを事実上創造したのは、アメリカのGoProだ。サーフィン好きの起業家Nick Woodmanが2002年に創業し、小型・堅牢・広角というコンセプトでアクションスポーツの撮影に革命をもたらした。2014年にはIPOを果たし、株価は一時93.85ドルの最高値を記録した。

しかしその後のGoProは、長い凋落の道を歩むことになる。2025年度の決算によれば、年間売上高は6億5,200万ドルで前年比19%減、カメラのセルスルーは約200万台で前年比20%減。GAAP純損失は9,300万ドル(1株当たり0.59ドルの損失)を計上した。株価は52週安値で0.40ドルまで下落し、IPO時の最高値から99%以上の暴落を経験している。2026年3月時点の株価は約0.97ドルだ。

GoProの凋落の最大の原因は、中国メーカーの台頭にある。

Insta360——深圳から世界へ

中国・深圳に本社を置くInsta360(影石創新)は、2015年の創業以来、360度カメラからスタートしてアクションカメラ市場全体を席巻する勢いを見せている。2025年度の年間売上高は98億5,800万元(約14億ドル)で、前年比76.85%の成長を達成した。2025年6月にはIPOで19億4,000万元(約2億7,000万ドル)を調達。コンシューマー向けパノラマカメラでは8年連続グローバルシェア1位を維持し、2025年第1〜第3四半期の市場シェアは85%を超えるとサリバンのデータが示している。

最新のInsta360 Ace Pro 2は、アクションカメラの概念を塗り替える製品だ。1/1.3インチ8Kセンサー、13.5ストップのダイナミックレンジ、2.4μm相当のピクセルサイズ、Leica SUMMARITレンズ(f/2.6)を搭載。業界初のデュアルAIチップ設計を採用し、専用のPro Imaging Chipがノイズリダクションと画像処理を担当し、別の5nm AIチップがさらなる画像処理とカメラ性能を処理する。8K/30fps動画、4K/60fps Active HDR、4K/120fpsスローモーションに対応する。FlowState手ブレ補正はジンバルなしでも驚異的に滑らかな映像を実現する。価格は419.99ドルからだ。

市場シェアの逆転

BCN Japanの2025年の販売データによれば、アクションカメラ市場のシェアはDJIが40.1%、Insta360が37.9%、GoProは18.9%にまで後退した。PetaPixelは「中国がかつてアメリカが支配していたアクションカメラ市場を手中に収めた」と報じた。

この市場構造の変化は、カメラ産業全体にとって示唆的だ。アクションカメラはかつて「ニッチなスポーツ用カメラ」と見なされていたが、今やアクションカメラの映像がプロの映画制作やCM制作にも日常的に使われている。Insta360 Ace Pro 2やDJI Action 5 Proの映像品質は、数年前のプロ用カメラに匹敵する。そしてこの市場の主要プレイヤーは、GoProを除けばすべて中国企業なのだ。

GoPro自身もこの危機を認識しており、2026年第2四半期から次世代AI対応プロセッサ「GP3」を搭載した新カメラを投入すると発表している。しかし、年間売上高6億5,200万ドルのGoProが、推定売上高35億ドルのDJIと年間売上高約14億ドルのInsta360の両方と同時に戦わなければならない状況は、極めて厳しいと言わざるを得ない。

3-5. コンピュテーショナルフォトグラフィが「レンズの物理」を超える

スマートフォン、ドローン、アクションカメラ——これらの隣接領域がカメラ市場の境界を揺るがしている背景には、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアの革命がある。コンピュテーショナルフォトグラフィ(計算写真学)の進化は、「大きなセンサーと優れたレンズ」という従来のカメラの価値方程式を根本から問い直している。

Google Pixelが切り拓いた地平

コンピュテーショナルフォトグラフィを一般消費者に知らしめたのは、GoogleのPixelシリーズだった。2016年に初代Pixel向けに導入されたHDR+は、複数の短時間露光フレームを高速に合成することで、ダイナミックレンジの拡大とノイズ低減を同時に実現した。その後、Pixel 4a 5GとPixel 5で導入された「HDR+ with Bracketing」では、異なる露出時間で撮影した画像を合成する技術へと進化し、特にシャドウ部のディテールと自然な色再現が大幅に向上した。

2018年に登場したNight Sight(夜景モード)は、人間の目ではほとんど何も見えない暗闇でも、鮮明でノイズの少ない写真を撮影できるようにした。Google Researchの公式ブログによれば、Night SightはHDR+の技術をベースに、長時間露光とフレーム合成、機械学習によるホワイトバランス調整を組み合わせたものだ。三脚もフラッシュも不要で、手持ちで天の川が撮影できるレベルに達した。

注目すべきは、Pixelのカメラハードウェアは決して最高スペックではないということだ。センサーサイズは1/1.31インチ程度で、Xiaomi 14 Ultraの1インチセンサーより小さい。にもかかわらず、DXOMARKのテストで常にトップクラスの評価を獲得してきたのは、ソフトウェア処理の力がハードウェアの物理的限界を補っているからだ。

AppleのCinematic Mode——被写界深度のソフトウェア制御

iPhone 13シリーズで2021年に導入されたCinematic Mode(シネマティックモード)は、被写界深度をソフトウェアで制御するという、従来は物理的なレンズと大型センサーでしか実現できなかった機能をスマートフォンにもたらした。LiDARスキャナーと深度マッピング技術を組み合わせ、撮影後に焦点の対象を変更したり、被写界深度の深さを調整したりできる。

初期のCinematic Modeは、エッジの処理が不自然で、プロの映像制作者からは「デジタルの作り物感がある」と評されることもあった。しかしiPhone 16 Proの世代になると、より大きなセンサー、よりスマートな深度マッピング、LiDARによる空間データの活用により、光学的な被写界深度との差は大きく縮まった。Henry David Photographyは、2025年時点のCinematic Modeについて「ソフトウェアによるボケと本物の光学的被写界深度の差がついに埋まりつつある」と評している。

「大きなセンサー」vs「スマートなアルゴリズム」

従来のカメラの常識では、画質を決定するのは物理的要素——センサーサイズ、レンズの口径と品質、光の量——だった。大きなセンサーはより多くの光子を捉え、ノイズの少ない画像を生み出す。口径の大きなレンズは浅い被写界深度と美しいボケを生む。これらは光の物理法則に基づいており、ソフトウェアでは代替できないとされてきた。

しかし現実は変わりつつある。Fstoppersの分析記事は「2025年までに、ほとんどの現代のレンズはフレーム全体にわたってカミソリのようにシャープであり、ほとんどの現代のセンサーは多くの写真家が使いこなせる以上のダイナミックレンジを提供している。ガラスとシリコンの物理は、改善の余地を使い果たしつつある」と指摘した。ハードウェアの進化が頭打ちに近づく中、差別化の主戦場はソフトウェアに移りつつある。

もちろん、物理的な限界は消えない。小さなセンサーには回折限界があり、小さな絞りでの画質低下は避けられない。PetaPixelの技術分析記事は、スマートフォンのセンサーサイズでは光子の絶対量に限界があり、「コンピュテーショナルフォトグラフィは情報を創造するのではなく、既にある情報をより効率的に活用する技術」だと指摘している。しかし、その「効率的な活用」の水準が、かつてのフルフレームセンサーの性能に迫りつつあるのが現状だ。

中国のAI技術力がカメラの競争力に直結する

コンピュテーショナルフォトグラフィの核はAI技術であり、ここに中国企業の強みがある。HuaweiはXMAGEブランドの下でRYYBカラーマッピング(従来のRGGBよりも約40%多くの光を取り込む独自カラーフィルター配列)やUltra Chroma Camera技術を開発し、2025年にはHUAWEI Pura 80シリーズでXMAGEイメージング技術の新世代を展開した。Huaweiのスマートフォンは米国制裁によりGoogle Mobile Services(GMS)を搭載できないにもかかわらず、カメラ性能ではDXOMARKのランキングで常にトップ争いを演じている。

この構図は重要な示唆を含む。将来のカメラの競争力が「光学性能+AI処理性能」の総合力で決まるとすれば、AIチップの設計力とAIアルゴリズムの開発力を持つ企業が優位に立つ。Google、Apple、Huawei、Qualcomm——これらの企業はいずれもカメラの物理的な光学系よりも、コンピュテーショナル処理に強みを持つ。従来のカメラメーカーが光学設計とメカニカル制御で培ってきた技術的優位性は、AI処理の時代にどこまで通用するのだろうか。

3-6. 「カメラの定義」が拡大することの含意——挟み撃ちの中のレンズ交換式カメラ

ここまで見てきたように、「プロフェッショナルな映像を撮る機器」の世界は、かつてないほど多様化している。その全体像を俯瞰すると、レンズ交換式カメラが上下から「挟み撃ち」にされている構造が浮かび上がる。

「下」からの浸食——スマートフォンカメラ

スマートフォンカメラは、かつてコンパクトデジタルカメラが担っていた「日常の記録」「旅行の思い出」という領域をほぼ完全に奪い取った。そして今、1インチセンサー、ProRes Log撮影、AIノイズリダクションといった機能により、エントリーレベルのミラーレスカメラの領域にまで食い込み始めている。Xiaomi Modular Optical SystemやRealmeの交換レンズコンセプトが商品化されれば、その浸食はさらに加速する。

「上」からの浸食——シネマカメラとドローン

第2章で見たように、シネマカメラ市場では日本メーカーは主役ではない。ARRI、RED(Nikon傘下)、Blackmagic Design、DJIが主要なプレイヤーであり、これらの企業の多くは日本企業ではない。DJI Ronin 4DやBlackmagic PYXIS 12Kのような製品は、従来のプロ用ミラーレスカメラ(Canon EOS R5 CやSony FX6など)の領域に直接競合している。

「横」からの浸食——アクションカメラとジンバルカメラ

DJI Osmo Pocket 3やInsta360 Ace Pro 2のような製品は、Vlog、ドキュメンタリー、報道といった領域で、従来はミラーレスカメラが使われていた用途を直接奪いつつある。179gのOsmo Pocket 3が1インチセンサーと4K/120fpsで499ドル、Insta360 Ace Pro 2が8K/30fpsで419.99ドルという価格は、数十万円するミラーレスカメラ+レンズの組み合わせに対して、圧倒的なコストパフォーマンスを提供する。

CIPA統計の限界

この「挟み撃ち」の全体像は、CIPAの統計からは見えてこない。CIPAが計上するのは日本のカメラメーカー(Canon、Sony、Nikon、Fujifilm、OM SYSTEM、Panasonic、Ricoh等)が出荷するデジタルカメラだけだ。DJIのドローンカメラもシネマカメラも、Insta360のアクションカメラも、スマートフォンのカメラも、Blackmagicのシネマカメラも、CIPAの統計には含まれない。

「日本メーカーがレンズ交換式カメラ市場を独占している」という命題は、CIPAの統計上は正しい。しかしそれは、CIPAが日本メーカーの業界団体であり、日本メーカーの製品のみを計上しているからだ。市場を「CIPAの定義するレンズ交換式カメラ」に限定する限り、日本の独占は揺るがない。しかし「プロフェッショナルな映像を撮る機器」全体に視野を広げれば、日本メーカーの支配力は大きく相対化される。

第1章で示した「レンズ交換式カメラ市場における日本メーカーの100%近い占有率」は、市場の定義そのものに依存した数字なのだ。そしてその定義は、技術の進化とともに急速に拡大しつつある。

3-7. 本章のまとめ——「カメラ」の再定義が始まっている

本章では、スマートフォン、ドローン、アクションカメラ、コンピュテーショナルフォトグラフィという4つの切り口から、「レンズ交換式カメラ」の境界が揺らいでいることを見てきた。

XiaomiとRealmeは、MWC 2025でスマートフォンに交換レンズを装着するコンセプトを披露し、「カメラ」と「スマートフォン」の境界を曖昧にした。DJIは空と地上の両方で、8Kフルフレーム撮影から179gのポケットカメラまで、あらゆるスケールの映像機器を展開している。Insta360はアクションカメラ市場でGoProを追い落とし、中国企業がアメリカ企業が創造したカテゴリーを制覇した。そしてコンピュテーショナルフォトグラフィは、ハードウェアの物理的限界をソフトウェアで乗り越える道を開いている。

これらの動きに共通するのは、いずれも日本メーカーが主導権を握っていないということだ。Xiaomi(中国)、DJI(中国)、Insta360(中国)、Google(アメリカ)、Apple(アメリカ)——「カメラの再定義」を推進しているのは、従来のカメラメーカーではない企業群なのだ。

「レンズ交換式カメラ」というカテゴリーは、今後10年で大きく再定義される可能性がある。その再定義の主導権を握るのは、必ずしも日本メーカーではない。

第Ⅱ部以降では、レンズ・サプライチェーン・各国メーカーを個別に深掘りし、「日本メーカーの独占の終わり」がどのような形で訪れうるかを検証していく。


カメラ覇権の地殻変動——日本メーカー独占の終わりは来るのか


典拠一覧

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  4. PetaPixel, “Realme’s Ultra Phone Concept Uses Leica M-Mount Lenses,” March 4, 2025. https://petapixel.com/2025/03/04/realmes-ultra-phone-concept-uses-leica-m-mount-lenses/
  5. GSMArena, “Realme interchangeable lens concept hands-on,” March 4, 2025. https://www.gsmarena.com/realme_interchangeable_lens_concept_handson-news-66799.php
  6. The Verge, “What if your phone’s camera was much, much bigger?,” March 4, 2025. https://www.theverge.com/news/623765/xiaomi-realme-camera-concepts-modular-lens-mwc-2025
  7. ProVideo Coalition, “Xiaomi and Realme: the new interchangeable lenses for smartphones.” https://www.provideocoalition.com/xiaomi-and-realme-the-new-interchangeable-lenses-for-smartphones/
  8. Tech Advisor, “Xiaomi Modular Optical System Phone Accessory Could Launch in 2026.” https://www.techadvisor.com/article/3053327/xiaomi-modular-optical-system-phone-accessory-could-launch-in-2026.html
  9. Xiaomi Global, “Xiaomi 15 Ultra Photography Kit Legend Edition.” https://www.mi.com/global/product/xiaomi-15-ultra-photography-kit/
  10. Sony Design, “DSC-QX100 / DSC-QX10 Stories.” https://www.sony.com/en/SonyInfo/design/stories/qx100_qx10/01.html
  11. Wikipedia, “Sony Cyber-shot DSC-QX100.” https://en.wikipedia.org/wiki/Sony_Cyber-shot_DSC-QX100
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  14. Reddit r/SonyXperia, “Xperia Pro-I is not really a 1”-type camera because it only uses the centre portion of the sensor.” https://www.reddit.com/r/SonyXperia/comments/qgb2mn/
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  18. Leica Camera, “Xiaomi and Leica Camera AG Present the Xiaomi 17 Series,” February 28, 2026. https://leica-camera.com/en-US/press/xiaomi-and-leica-camera-ag-present-xiaomi-17-series
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